【双语】結物語

006

翻译 BID 标准正交基

去了医院之后的我和周防,在吃完午饭之后,再次去了现场的河流——辟谣科的业务内容和一般警察不同,在警察学校学的知识很难有用武之地。这样现场百遍,反倒有一些像是刑警。

虽然才仅仅是第二遍。

并且周防小姐似乎打算在这第二次就给这件事画上一个句号。

“因为还有其他各种各样的案件。虽然表面上上个冷清的部门,但是实际上很忙的。”

因为嘛,要把传闻级别的流言,逐一核实。以很少的人数进行地毯式的搜寻。

在考虑到男性劳动力啦,年轻人啦,吸血鬼属性啦这些理由之前,我只是被作为单纯的人力资源,所以我的研修被很重视。

现在,我还没有能回应这份期待……必须要努力了。

“神原…..刚才的后辈,似乎以前也经常来这里野营,她也觉得没有什么特别的违和感。更详细的还不能断定,因为那个人在怪异方面不算是门外汉,就算水中潜伏着什么东西,她也可能觉得没什么奇怪的。”

“还有,住在阿良良木君影子里的吸血鬼酱,明确地说了’有东西存在’是吗?”

“是,只说了这些。再详细的就不肯告诉我了。”

“上等生物哟。这已经是走出了不错的一步了。还有,不好意思啦,不知趣地打断了你和后辈的对话。”

“没关系没关系,我们约好了再次见面。”

只是,这个约定能不能兑现,是很微妙的。

正因为没有约定而是偶然相遇,我们才能聊这么久。兼顾学业和打工的神原,好像很忙的样子——大概比我还要忙。就算到了假日,也会把这贵重的休息时间用在与现在的朋友们一起打篮球或者野营上。

恬不知耻地回来的我,不想把神原广阔的视野弄得狭窄。

虽然可怕的前辈有很多,但是没有比战场原学姐更喜欢的——虽然那家伙说了这样的话,那也是一种顾虑吗,我也不是没有想过。

顾虑吗。

那么无礼的后辈,如果能这样学会了许多礼节的话,那应该是比再会更值得令人高兴的事。但是,这份顾虑,或者说是客气,是让人莫名忧伤的事。

希望能一直都是无礼的后辈,只是我自私的愿望。这么说的话,我也不可能永远保持着对她来说“令人尊敬的阿良良木学长”的姿态。正因为如此,她有能真诚相待的朋友也毫不奇怪。

年龄——神原骏河,不能一直是我心中的,十七岁的高中二年级学生。

战场原黑仪吗……

那家伙,现在,在做什么呢。

“嗯?怎么了,阿良良木警部补。一幅陷入沉思的样子。想起了以前交往过的女生?”

好敏锐,不愧是刑警。

与其说是刑警的直觉不如说是女人的直觉。

“该说是以前吗,现在也在交往耶。从高中开始就一起的女朋友……上了同一所大学,分了两次,又合了两次。”

“诶。那么,怀念不是很奇怪吗。奇怪啊。大学毕业的同时,没有开始同居吗?”

“上学期间同居过一次……她去了国外的企业就职,所以……”那也是为了赶上她的父亲。

我知道黑仪的父亲在外资企业就职,另我惊讶的是,她被竞争对手公司录用了——去了经营同样业务的别的企业,毫不掩饰对父亲的情结的她,作为新晋的金融商人,像是要为了在民居过着借钱生活而复仇的样子,夸张的说,操纵着世界经济。

真的,不管是谁,都喜欢海外。爱国心不足啊。

“就连阿良良木君,也不是因为自己的意志而回到小镇来的吧?那么为什么要假装是爱国者呢?以卧烟小姐的格言来说,日本人在海外活跃,是很值得庆祝的事。如果构建了像华侨一样的人际网络的话,那不是很棒吗?”

卧烟小姐的最终目标或许就是这个呢——比如向诸如FBI的地方输送人才——不知是开玩笑还是真心话,周防小姐模棱两可地说道。

“嘛,为了不会自然消减,需要勤恳地保持联系。刑警尤其是这样,结婚也不容易——我在工作之后,也和五六个人分手了。”

感觉这个有点像是个人的资质问题,嘛,不说为妙。

不行不行,对私事展示得太多了。

虽说是刚进入职场,但是也不能什么都说啊。

但是,忠告我还是好好地记下了。不是作为刑警,而是作为长者传授的人生经验。

不重情义不好动笔的我,这样切断了很多的缘分——现在想起来,经常有第二次,但是尽量注意不要有第三次。

“那么。周防小姐,那孩子的样子如何?”

结果,我在休息室畅谈的期间,周防小姐比我想象的要早的回来了,我没能看到正在住院的最后一个孩子。

“我也没有看到。谢绝见面……到昨天为止还不是这样的,好像情况突然恶化了。事态变得紧急了。”

“……”

“幸好,从负责的护士那里得到了一些个人情报。父母双方都工作,经常不在家——似乎被这样放着不管,但是,意外的是一个开朗的孩子,在与小孩玩时总是率先的类型——所以溺水了”

在医院里很难说的话。

周防小姐急于解决问题,不仅是因为事件不断发生,而是似乎也有这样的理由。尽管我总是以为她是因为工作才这样做的,但是看到她的脸,她的动机似乎变得清楚了。

“开朗的孩子的游玩场所被关闭,不是一件好事。”

我做出了这样平庸的评论。

露出这样扭扭捏捏的态度,嘛,想到与朋友一起野营的河岸被封锁的话,我的不成体统的怨念也消失不见了。

“只是我擅自推断,总觉得,只有孩子被当作目标。没有大人的受害者的话……啊, 最近我的妹妹也来钓鱼过,那个时候,完全没有问题。”

“火怜酱吧”

“您知道吗?阿良良木家的,不肖的骄傲的妹妹。”

“不知为什么很显眼。好感度很高,总是能活跃气氛。”

虽然周防小姐说如果能来辟谣科就好了,但是这是不可能的——那家伙的角色设定,与都市传说怪异谈之类的完全相反。

被诈欺师所害,似乎隐瞒着什么的妹妹,也不是我添油加醋,不把自身的不舒服归结为怪异的原因——如果有这份强大的话,我也就不会成为吸血鬼了。

或者说,变成了人鱼的周防小姐也是,正因为有这种感觉,才希望辟谣科里有能活跃气氛的人存在。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-09 19:44:00 +0800 CST  
告别滑稽的第一天?巨不适应。让我再废一会儿。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-09 23:10:00 +0800 CST  
我们的科里没有可以活跃气氛的人。所以,作为那孩子哥哥的阿良良木君,我们都把希望寄托在你的身上。

“不好意思了,我是气氛破坏者。”

“不不。嘛,虽然可能提不起干劲,不过要不要学习一下火怜酱,我们也难得地去钓个鱼?”

这样说着,周防小姐脱掉了外衣——把它交给呆站着的我,接下来是衬衣、紧身的裙子、长筒袜和吊袜松紧带。

就好像这是自家的浴室一样,毫无顾虑的脱衣。

虽然已经提前听说了,但是这种堂堂正正的脱衣方式还是让我觉得震惊——昨天,偷偷摸摸躲在树阴里换衣服的我,比这要堂堂正正的多的态度。

原来,周防小姐就是在里面穿着泳衣来的。

泳衣虽然与昨天的忍一样,都是连衣裙式的,但是再怎么说幼女穿着与成年女性穿着就是不一样,非常大胆,趣味很不一样。

最后脱下了高跟鞋,开始做准备体操“我要变成诱饵”

这个台词大概是模仿了swimmy画本的“我要变成眼睛”,是用一句话概括了这次的作战。吃了“人鱼的肉”变成人鱼的她,全身无一例外都是美味的。

在她面前不能把吸血鬼叫出来的程度。

昨天我踏入了河里,今天周防小姐是要潜水,为了把怪异(如果有的话)吸引出来——“人鱼的肉”的美味,不仅仅限于吸血鬼。

对于所有的怪异来说,人鱼都是食材。

如果不是不老不死的话,会因为被大量捕食而早已灭绝。

在这种意义上,身为人鱼的周防小姐,或许是比六百岁的吸血鬼还要贵重的个体——当然对她来说,这不是一个能让人提起劲来的计划。

变成人鱼把怪异引出来,把自己作为诱饵的这个作战,是以她变成她很忌讳的“半鱼人”为前提的——从昨天那样尽力地远离河边来看就可以明白,这还完全不能说是对周防小姐来说很好克服的事。

“是啊。不知多少次,都想过要自杀。因为死了也会很快复活,所以连自杀都很讨厌。”

“……据说不死身的吸血鬼的死因,九成都是自杀。”

“是吗。能死什么的好羡慕啊——如果是以前的话,就会这样想呢。”

周防小姐耸了一下肩。

因为穿着露肩的泳衣,所以耸肩的动作,非常容易看明白。

“身体的一半变成鱼,换句话说,是退化成了像鲨鱼一样的皮肤,在脆弱的年龄段真的是想哭呢。因为哭的时候流下的眼泪又会让鳞增加,所以只好为了不变成这样而忍耐。开始的时候剥下了一片鳞,随后开始出血,然后鳞又增多了。身体的一半是鱼,肉体的七成都是水,不管怎么样也很难办了。”

“……”

“啊,不好意思。又开始自虐了?好啦,能把这份痛苦的回忆在工作中派上用场。好好利用优点的工作很重要,好好利用缺点的工作也很重要啦——当然,能让自己得以生存下去的工作也是。”

一边说着,做完了准备体操的周防小姐也开始向河边走去——这个脚步,已经不再迷茫。好像已经做好了觉悟。

我也在想如果能代替的话我希望能代替你,很遗憾,从昨天的结果来看,吸血鬼不能作为很好的诱饵。怪异杀手的,存在本身就可能招到怪异的,铁血的热血的冷血的吸血鬼,反过来说,也是让所有怪异避之不及的存在。可以把怪异当成食物,但是反过来不能成为吸引怪异的诱饵。

我能做到的,只有在这里守护。

“来,阿良良木君。拿住这一端。如果发生了什么,就拉上来。”

周防小姐把复杂地捆在自己身上的绳子的一端递给了我。该说是钓鱼吗,还是说像利用鸬鹚捕香鱼。

不仅仅是捆住了躯干,而是把整个肢体都捆住的十分复杂的捆法。这是为了在人鱼化的时候,不会很轻易地滑落而做的。

虽然不应该做这样的想象,但是正因为刚和神原见过面,总觉得,有些像“问过神原”的捆法……被递了这样的绳子,在各种意义上我都很紧张。

就像我正在拷问周防小姐一样,我只得祈祷不会有目击者,如果被通报了的话——没问题吧,我们可是警察。

没有实感啊,仍然。

“拜托了。警部补。”

好像读懂了我心中所想一样(如果真被读懂了那就太羞耻了)周防小姐。

“虽然可能是让人很想移开视线的姿态,但是一定要睁大眼睛,不要错过任何情况地看着。如果我——变成人鱼的诱饵也什么都没有发生的话,就可以下结论这只是单纯的事故了。虽然这样那个失去意识的孩子也不会恢复意识,骨折的孩子也不会马上恢复,但是至少不合情理的份会消失。可以有自信保证不会出现下一个被害者。失去了未来的我们,来保护看不见的未来吧。”

“……了解”

“顺便先说好,如果我发生了什么不测,不要勉强地来救我,而是向警署报告。不管发生了多么恶劣的事件,我也不会死。既然这里是河流,相对于把这里当作运动场的人鱼,还是不擅长对付水的吸血鬼的处境更加危险。放心地丢下我吧。”

非常不像是顺便说的话,也没有等到我的理解,也没有等到我做出回答,“那,走了!”周防向着水面跳去——像印证了过去是值得期望的游泳选手一样,非常美丽的,流线型的姿势。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-10 17:14:00 +0800 CST  
话说真的没有人来帮忙录入或者翻译吗——虽然对这破吧没有抱有太大希望

楼主 星期亿  发布于 2017-02-10 18:29:00 +0800 CST  
007

录入 BID 阿良良木海

水に濡れると魚になる。

理屈はともかく、ことの因果としては単純明快で、理解しやすい文言だったけれど、しかしその現象を——その怪異現象を実際に目の当たりにすると、なるほど、まるで印象は違った。

想像とは大違いで、段違いで、桁違いだった。

下半身がお魚さんで、上半身が美女——なんて、ステロタイプなイメージからは、むしろ正反対だった。いや、それだって、実際に存在してみれば、結構グロテスクな合身となりかねないだろう。

かつて神原駿河は、左腕に猿の怪異が取り憑いて、肘から先が猿のそれと変化していたが——それとて一応は、霊長類同士の合体である。

魚類と人類とが半々になるというのは、言葉で言うほど簡単ではなかったし、そして絵にも描けない美しさだった。

これはあとから聞いた話になるけれど、進化を逆行するようなその合身は、都度都度によって、その形態が変わるものらしい——浴びた水の量や水質、水温、含まれるバクテリアの量など、状況に応じて、どんなお魚さんと半々になるかが決まるのだとか。水のコンディションはもちろん、周防さん自身のバイタルによっても決まるそうだ。

今回はピラニアだった。

たぶんだが。

全身にびっしり鱗が生えて、ロの中には牙がびっしり生えていた。

半魚人——と、彼女は言っていたけれど、こうして見ると、『半』でもないむなUーーほぼ魚人であり、人だった頃の名残は、かろうじて胸鰭や背鰭に引っかかっているワンピース水着だけだった。

がんじがらめにしたはずのロープも、あっさりほどけてしまいそうだったけれど、その水着にからまるような形で、なんとか形状を維持している……、言むざんわれた通り、目は逸らさなかったけれど、ほとんど無残と言っていいほど、壮絶な姿だった。

目を剝かずにはいられなかった。

「ピラニアならまだマシなほうよ」

と、これもあとで周防さんが言っていた。

「深海魚とか、軟体動物とかのときもあるからねーグロいなんてもんじゃないあいきょうわ。お魚さんなら愛嬌もあるけれど、そこを人間と半々になると、もう最悪。いっそジュゴンならよかったのに……、さすがに水生動物でも、哺乳類は駄目みたい」

そう言えば、人魚の正体はジュゴンやマナティだという説もあるのだった……。いつだったか羽川から、ジュゴンの肉はとてもおいしいという話を聞たことがある。

あるいはそれも、人魚伝説へと繋がったのだろうか。

五件続いた水難事故を、新たなる怪異譚に繋げないために、周防さんは我が身を水底に投じたわけだが——しかしピラニアになった甲斐もなく、これと言って、何も起こらなかった。

どんな怪異も一一河童も蟹も、現れない。

人魚を捕食しようという動きはなかった。

凶悪な顔つきになっても理性を失っているわけではないのだろう、周防さん中うえいは水底深くまで潜ったままで、遊泳している一一うっかりすると、ロープを握った僕が、川に引き込まれそうになる。

鰓呼吸モードになっているのか、どうやら息継ぎは必要ないようだ。

まあ、フィツシングはすぐに結果が出るものではないここは気長に構るべきなのか。

釣れなかったら釣れなかったで、そっちのほうが風説課としては、望まし詰果だとも言える——それとも、餌で釣るという発想が的外れだったのだろうか?


いくら『人魚の肉』が美食でも、怪異にだってえり好みはあるだろうしざとすると、周防さんは脱ぎ損、変身し損ということになるけれど防さんみたいな人がそれを損とは思うはずがないか。

無駄働きこそ勤労の本質だと、知っている人だ。
後輩として、その姿勢をじっくり学ばせてもらうことにしよう。

そう思って、僕は河原に座った。長期戦になるなら、常に緊張状態でいるよ)も、火急の際に即応できるよう、精神力を温存すべきだろう……、釣りは嗜くだこよはないはれど、アングラ、は決して、常に構えてはいないけずだ。

とは言え、うっかりロープを手放すなんてことがないよう、端っこを手首にるぐるに縛りつけておいたー一これでもしも、周防さんが食べられかけたとても……、一緒に食べられるだけか?

そうなったらさすがに、忍が助けてくれると思うのだが……。

「都合のよい期待はするなよ」

そのタイミングで、僕の影から声がした。

「確かに、うぬの命が危険に晒されれば、儂は迅速に動くがの人魚の危機にしては、その限りではないぞ」

「え?」

反射的に訊き返してみたけれど、影からの返事はなかった。

なんだ?どういう意味だ?忍がこんな正午に、起きていること自体が驚だし、忠告じみたことをしてくくるのも驚きだったが一一いや、忠告じゃなくて、になのいい僕を窘めたのか?

確かに高校生の頃、僕は忍の力に頼り過ぎて、途方もない目に遭った。吸血忠のスキルを乱用したこと、忍の力を我が物のように活用したことは、嫌とほどに裏目に出た一一臥煙さんがいなければ、僕が高校を、生きて卒業するとはなかっただろう。

だから、たとえ風説課のメンバーがその点をアテにしていようとも、『危なくったら忍がなんとかしてくれる』なんて考えを、僕はわずかにでも持つべきではないというのはわかる。

だが、今、窘められたのはそれだけか?

都合のよい期待はするなよ、と言うのはその通りだ。だから忍は、過度に僕に協力するようなことはしない——今回の案件に怪異性があるとは言いつつも、具体的な内容は開示しない。

ある意味、忍野よりも慎重な姿勢と言える。

慎重で、しかも堅実な姿勢だ。

だが、問題は、そのあとの言葉だー一人魚の危機に際しては、その限りではない。

忍はそう言った。

そうほのめかした。

裏を返せば、それは今現在、まさにリアルタイムで、人魚一一周防さんが、危機に陥っているといNう意味なんじゃないのか?

「周防さん!」

わけがわからないままに、僕は己の直感に従って——火憐が言うところの『衝動と感情』に従って、立ち上がってロープをぐいと、思い切り引っ張った。

引っ張ったが、びくくともしなかった。

吸血鬼体質の後遺症で、鍛えもしないのに筋肉質な僕は決して非力ではないはずなのだけれど、しかし、まるで大魚でもヒットしたかのように、全体重をかけても、ロープを巻き取ることはできなかった。

どころか、ずるずると。

みるみると、ロープは川の中へと引き込まれていく。

周防さんが水中を移動しようとしているのか?

いや、違う。

水面が反射してうまく見えないけれど、彼女は水中で、もんどりうつようにして、苦しんでいた。まるで溺れているようだった——人魚なのに?

呼吸不全の酸欠状態にあるかのように——鰓呼吸なのに?

「…………!」

いずれにしても、周防さんは今、とても僕を引っ張れるような状態にはい……、どう考えても、人魚は『危機』にあった。じゃあ、今、このロープを引っ張る力は、どこから生じている?

『見えない手』?

周防さんの周囲だけでなく、周辺すべてを隈なく見渡してみるも一一空の果てまで見上げてみるも、どこにも怪異らしき存在は現れていない。怪異以前の『よくないもの』にまで気を配ってみたが、まったく感じるものはなかった。

僕とてもう、高校生の僕ではない。

すべての怪異をお見通しとは言わないまでも、ここまであからさまな異常が起こっているというのに、一切、何ひとつ感じ取れないなんてことはないはずだ。

溺れた子供達が見たといいう『見えない手』だって、僕なら見えるはずでそれともこれは、怪異現象じゃないのか?五人の子供が溺れたように、周防さんも溺れただけか?単なる六件目の水難事故なのか——

考えている場合じゃなかった。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-11 12:46:00 +0800 CST  
ロープを引っ張っても無駄ならば、もうそのアプローチは諦めるべきだ一くそう、僕も水着を着て来ればよかった。そう後悔しながら、僕は川に飛び込んだ。

残念ながら魚のような美しいフォームとは言えず、むしろ悪い見本のように.ばちんと水面に跳ね返された。

飛び込むときは水との接触面を最小限にしないとコンクリートに叩きつけられるのと変わらないというあれだ一一しかし、それと違ったのは、その先だった。

僕は水面の上を転がり、そのまま周防さんがもがいている真上辺りまで滑つて、そして——そして水中には沈まなかった。まるで川『が全体的に凍っているかのように——だが、川は凍っていないし、流れているし、液体である。

にもかかわらず、僕の身体は沈没しなかった。

さながらベルトコンベアーの上にでも乗っているかのように、下流方向に流されそうにはなるものの、しかしそれは抵抗できない動きではない。不格好に手足を動かせば、周防さんの真上にい続けることはできる。

だが、近付くことはできない。

沈むことができない。

氷じゃないにしても、まるで人魚は、ウォーターベッドの中にでも封じられているかのようだー一『見えない手』ならぬ、その『見えない袋』を、突き破ることが、どうしてもできない。

思い切って殴りつけてみるも、ぶよんと心地よく跳ね返されるだけだった。

もはや是非もない。

考察の余地なく怪異現象だ——風説の域を超えている。

だがいったい、どういう怪異だ?ここまでの異常を巻き起こしておきながみにんら、未だ微塵も姿を見せないなんて——

「……違う」

怪異だから見えないんじゃなくて一透明だから見えないんだとすれば。

透明度の高い『水』だからこそ、見えないだけだとすれば。河童でも人魚でも蟹でもなく。

「——この川自体が怪異かよ!」

そりゃあ人魚だって溺れる。

陸上で言えば、空気が牙を剝いてきたようなものだ。どれだけ抵抗しようとも、気圧の変化には、人間は耐えられない。それに、いくら鰓呼吸といったって、結局、酸素で呼吸していることには変わりはないのだ。

だから酸素濃度の低い水の中では、お魚さんだって窒息する。

金魚を水槽に放り込んでおくだけでは、世話をしたことにならないのと同じことだ一一きちんと酸素ポンプを設置しなければ、金魚達が水面で口をばくばくさせる生き地獄を呈することになる。

水中は人魚のフィールドではあるけれど、しかし、その水自体が敵に回れば、どんなマーメイドも、溺死するしかないのだ。

否。

溺死できればいいほうか。

周防さんは死ねない。吸血鬼のように死ねない。いや、日光のようなわかりやすい弱点がない分、単純な不死力では吸血鬼を遥かにしのぐ僕が経験したのが地獄のような春休みなら、今の周防さんが経験しているのは、まさしく生き地獄だ。

「畜生!畜生!畜生!」

立て続けに水面を殴りつけてみるも、効果は見込めないー一むしろ、その場にとどまるのが精いっぱいだった。水面に這いつくばるという、そんな奇跡みたいなポジションにいながら、しかし水に沈むという当たり前のことができず。

川の流れも、心なし速くなった気がする。

ロープで周防さんと固定されているから、どうにか下流に流れずに済んでいるけれど、しかしこれでは立場が逆だった……、本来ならば、僕が周防さんを引き上げねばならないのに、僕には溺れ続ける周防さんを——死ぬこともできずに溺れ続ける周防さんを、ただただ見ることしかできない。

見ることしかできない。

そしてそれだけで十分だった。

全身でもがき続けながら、絶え間なく溺れ続けながら、呼吸もできず、声をあげることもできずにいながら、だけど、水面を通して僕を見上げる周防さんは——刑事は、決して僕に助けを求めてはいなかった。

ピラニアの強い目で。

強い意志のある目で、僕に何かを訴えていた。

何かを伝えようと、口をぽくぽくさせている——その様相は、その形相は。


を叫んでいるとしても——この苦境を脱するための、どんな秘策を僕に伝授しようとしているにしても、水中からじゃあ、どんなに叫んだって伝わらない。

怪異とのコミュニケーションカを期待されていた僕としては、こんなもどかしいことはなかったー一できもしない読唇術を試みようと、周防さんのロを凝視するものの、ピラニアの口の動きなんて、読み解けるわけがない。

と、悲嘆に暮れかけたとき、急にずぶりと、僕の身体が水没した。流されないよう、マ二ュアルに反して接水面を多くし、全体重をかけることで踏ん張つていた水流に、いきなり——当然のように——ざぶんと沈んだ。

落とし穴に落ちたかのように、周防さんのところまで一直線。

何が起こったのか、考えるまでもない。

周防さんは叫んでいたのではなく、歌っていたのだ。

『人魚の歌』。

『人魚の肉』が不老不死を生むのが常識の範囲内なら、『人魚の歌』が船を沈めることもまた、常識の範囲内だ——どんな不沈船をも沈めてしまうような歌がたかがひとりの入間を、沈められないわけがない。

これで周防さんに手が届く。

が、それが周防さんの望みでないことも、やはり、考えるまでもなかった。

有事の際には自分を見捨てて逃げろと、平気な顔をして言ってのけた彼女が、いざとなったら僕に助けを求めたと想定することもそりゃあできるだろうけれど、そうじゃないとするなら、彼女が僕に、何をさせたかったのかは明白だった。
『見えない手』。

しかし、ウォーターベッドの内側に招き入れられたことで反射率が変わったのか、僕が泡立てたことで透明度が変わったのか、見えないはずのその手が僕にはくっきりと見えた。

周防さんの全身のあちこちを、ピラニアならぬ鰻でもつかみ取るかのように.がっしりとつかむその手が見えた——しかし、その手をはぎ取ることが、僕に課された役割ではない。



僕のすべきことは、周防さんをつかむその手を一一こちらからつかむことだった。


助けを求めるような、子供の手を。


楼主 星期亿  发布于 2017-02-11 13:31:00 +0800 CST  
007

翻译 BID 标准正交基

沾到水就变成鱼了。

先不说合不合理,仅仅从因果关系来看,这是相当单纯明了、容易理解的说法。但是这个现象——亲眼看到这个怪异现象,果然还是有不同的印象。

与想象有很大差别,悬殊的区别,小数点位的区别。

下半身是鱼,上半身是美女——总觉得,与这样的传统形象相比,简直就是完全相反。不,就算当作实际存在的个体来看,也是相当奇怪的形态。

过去的神原骏河,左臂被猿猴的怪异附身,从手肘开始都变成了猿猴的样子——但怎么说这也算是,灵长类动物的合体。

鱼类和人类各一半,不是能简单地用语言描绘出来,也不是能用画描绘出来的美丽。

这是后来听说的事,这样类似于逆行进化的身体,根据情况的不同,也会变化成不同的形态——接触的水的量呀,水质、水温、含有细菌的量等等,根据情况的不同,所变成的半吊子的鱼类也不同。不仅仅是水的条件,据说周防小姐自身的活力情况也会对此产生影响。

这次是变成了食人鱼。

大概是吧。

全身生长出了鳞,嘴中也长出了獠牙。

半鱼人——她这样说过,但是这样看的话,不是“半”——而是几乎是鱼人,能称为“人”的,只有胸鳍和背鳍上的连衣裙泳衣。

本应该紧紧束缚的绳子,也像是要被干脆地解开一样,以缠绕在泳衣上的形式维持着形态……按照叮嘱的那样,没有移开视线,但是这可以说是残忍的,悲壮的姿态。

不得不睁大眼睛。

“如果是食人鱼的话那还好一些”

这也是后来周防小姐说的。

“也有时会变成深海鱼、软体动物什么的,不是丑八怪反而有些可爱。鱼的话还有些可爱,但是一半是人的话,那就很差劲了。干脆变成儒艮好了……虽说是水生动物,然而好像没法变成哺乳类。”

这么说的话,人鱼的正体是儒艮或者海牛的说法也存在……不知何时听羽川说过,儒艮的肉非常好吃。

或者说这也是,与人鱼传说有着密切关系的。

为了不让接连发生的五件水难事故产生新的怪异谈,周防小姐把自己的身体潜入了水底——但是变成食人鱼也没有得到回报,什么也没有发生。

什么怪异也——河童也好螃蟹也好,都没有出现。

没有要捕食人鱼的行动。

虽然面相变得凶恶但是似乎没有失去理性,周防小姐就保持着潜入水底的姿态游泳——一不留神,握着绳子的我,快要被拉到河里去了。

或许是变成了鳃呼吸模式,好像没有换气的必要。

不过,钓鱼不是马上就能出结果的事,所以就多等一会吧。

如果钓不上来就钓不上来吧,这样的结果对辟谣科来说,可以说是期望中的结果——还是说,用诱饵钓鱼这种想法实际上错了?

就算“人鱼的肉”很美味,怪异也有自己的口味好恶。周防小姐遭受了脱衣服的损失、变身的损失,但是周防小姐这样的人应该不会把这些当作损失吧。

无意义的工作正是勤劳的本质,周防小姐是知道的。

作为后辈,让我也仔细地学一下这种态度吧。

这么想着,我坐在了河岸上。长期作战的话,比起一直保持紧张状态,保存精神力以便在危急时刻作出反应才是更应该做的……虽然我不喜欢钓鱼,但是地下行动绝不应该一直保持紧张。

但是,为了防止不经意间绳子脱手,我把绳子的一端紧紧地系在了手上——这样的话,如果周防小姐被吃掉的话……我也会被一起吃掉?

如果这样的话,我觉得忍无论如何也会帮助我们的。

“不要有这种自顾自的期待。”

这时,我的影子里传出了声音。

“的确,如果汝有生命危险的话,我会迅速行动。但是如果人鱼遇到了危机的话,可不一定这样做哦。”

“什么?”

我反射性地进行了反问,但是影子里没有传来回答。

什么?什么意思?忍在正午的时候醒着本身就是一件令人惊讶的事了,给了我忠告更是令人惊讶——不,不是忠告,只是在责备我吗?

的确我在高中时代,由于过度依赖忍的力量,陷入了很糟糕的境地。乱用吸血鬼的力量,把忍的能力当作自己的东西大肆利用,就会得到预想之外的坏结果——如果没有卧烟小姐的话,我就不能在高中活着毕业了。

所以,就算辟谣科的全员都这样认为,“危急时刻忍会来救我们的”,我也知道我不应该抱有任何这样的期望。

但是,现在,被责备的仅仅是这些吗?

不要自顾自的期待,的确如此。所以忍不会对我进行过度的协助——虽然告诉了我这次的案件中有怪异现象存在,但是不会告诉我具体的内容。

在某种意义上,可以说是比忍野还要慎重的态度。

慎重,并且坚实的态度。

但是,问题是后面的那句话——在人鱼遇到危险时,不一定这样做哦。

忍这样说。

这样暗示。

反过来的话,就是说现在,在现在这个时间点,人鱼——周防小姐,陷入了危机的意思吗?

“周防小姐!”

不知道出于什么理由,仅仅是遵从自己的直觉——遵从火怜说的“冲动和感情”,我站起来握住绳子,开始拼命地拉。

虽然往上拉,但是纹丝不动。

由于吸血鬼体质的后遗症,没有怎么锻炼却是肌肉体质的我绝不应该是力气不足,但是,就像是一条非常大的鱼一样,就算我用上了全身的力量,也没能往上收紧绳子。

何止如此,一点点地。

眼看着,绳子正在被拉向河中。

周防小姐想要向水中移动吗?

不,不对。

虽然由于水面的反射很难看清,但是她在水中翻着跟头,一副痛苦的样子。就像是溺水了一样——明明是人鱼?

就像无法呼吸的缺氧状态一样——明明是鳃呼吸?

“……!”

总之,周防小姐现在,绝不是处在主动拉我的状态……不管怎么想,人鱼现在都处在“危机”中。那么,现在,拉绳子的力量,来自于哪里?

“看不见的手”?

不仅仅是周防小姐的周围,往整个周边望去——不管看向哪里,都没有看到像是怪异的东西存在。在以前的怪异时可以感受到的“不好的东西”的感觉,现在也完全没有感觉到。

我已经,不再是高中时代的我了。

虽然不能说是能够看穿一切的怪异现象,但是这里现在明明正在发生着很明显的异常,却没有感到任何怪异存在的气息。

溺水的孩子看到的“看不见的手”的话,我也应该是能看到的,难道这也是怪异现象?就像五个孩子溺水一样,周防小姐也仅仅是溺水吗?仅仅是单纯的第六起水难事故吗?

不是应该考虑的场合。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-11 20:28:00 +0800 CST  
拉绳子没起什么作用,只好放弃这一条途径。该死,要是我也穿泳衣来就好了。一边后悔着,我一边跳入了河中。

很遗憾我的动作没能像鱼的流线型一样优雅,倒不如说是典型的反面教材。

跳进去的时候如果不把与水的接触面控制在最小的话就会与碰到混凝土一样——但是,与这个不同的是之后的事。

我在水面上翻转着,就这样到了挣扎着的周防小姐的正上方,然后——然后没有沉入水中。就好像河的整体都冻住了一样——但是,河并没有冻住,而是在流动,是液体。

然而,我的身体没有下沉。

就好像是乘坐在传送带上一样,虽然感觉像是要往下流方向流去,但是也不是不能抵抗。做着蹩脚的手足动作,得以继续待在周防小姐的正上方。

但是,无法靠近。

无法下沉。

即使不是冰,人鱼也好像被封在水床中一样——不是“看不见的手”,而是“看不见的袋子”,不管怎样,都无法突破。

鼓足了劲试着打了一下,感觉很舒服地被松松软软地反弹了回来。

已经无可奈何了。

不用再考察了,这就是怪异现象——超越了谣言的领域。

但是,究竟是什么怪异?已经卷起了如此大的风波,但是仍然没有现形——

“……不对”

如果不是因为是怪异所以看不见,而是因为透明所以看不见的话。

如果正因为是透明度高的“水”所以看不见的话。不是河童也不是人鱼也不是螃蟹。

“——这条河本身就是怪异吗!”

正因为如此,人鱼才会溺水。

如果是在陆地上的话,就像是空气露出了獠牙一样。不管如何抵抗,气压的变化,人是无法承受的。并且,就算是用鳃呼吸,还是需要呼吸氧气。

所以在氧浓度低的水中,就算是人鱼也会窒息。

仅仅是把金鱼放在水槽里不管,就像这样的养鱼方式一样——如果不好好地放上一个供氧机的话,金鱼就会浮在水面上拼命地张嘴呼吸,这样的像地狱一样的场景。

虽然水是人鱼的领域,但是,如果水自身变成敌人的话,不管是怎样的人鱼,都会溺水死亡的。

不对。

如果能溺水死亡的话还算好的。

周防小姐无法死亡。像吸血鬼一样无法死亡。不,由于没有日光这样的很明显的弱点,所以单纯的不死能力比吸血鬼还要强。如果说我的春假像是地狱一般的话,那么现在周防小姐所处的,就是活生生的地狱。

“可恶!可恶!可恶!”

继续立在水上打击水面,也没有效果——不如说,留在这个地方已经是尽到全力了。待在水面上,这种奇迹一般的光景,反而沉到水底下这种当然的事情却不能做到。

河里的水流,总觉得好像加速了。

通过绳子与周防小姐固定在一起,所以不会被冲到下游,但是立场好像反了——本来,我必须要把周防小姐拉到河岸上的,但是我没能把还在溺水的周防小姐——死也不能死只能继续溺水的周防小姐拉上来,只能这样看着。

只能看着。

并且这样就足够了。

全身继续保持这样,不断地溺水,也无法呼吸,也无法发出声音,但是,通过水面看向我的周防小姐——刑警,绝不是在向我求助。

食人鱼的强烈的目光。

有着强烈意志的目光,在向我诉说着什么。

像是要传达什么一样,嘴一张一张——这个样子,这个形象。

不管怎么叫——像是向我传达摆脱这困境的秘技一样,就算是这样,在水中,不管怎么叫也无法传达。

被期待能与怪异交流的我,也不能做到这种令人着急的事——尝试着我不会的唇语,于是我凝视着周防小姐的嘴唇,可是食人鱼的嘴的动作,根本不可能被解读。

沉浸在悲叹中的同时,我的身体猛然刺入了水中。与手册上讲的相反,大面积地接触了水面,把全部体重都用上地踏入了水面,一下子——理所应当地——沉入了水中。

像是落入了陷阱中一样,一直下降到了周防小姐所在的地方。

也没有功夫想到底发生了什么。

周防小姐不是在叫,而是在唱歌。

“人鱼的歌”

“如果说‘人鱼的肉’可以使人不老不死是在常识范围内的话,那么‘人鱼的歌’可以使船沉没也是在常识的范围内——不管多么坚固的船都会使其沉没的歌声。在这样的歌声下,单单一个人是不可能不沉没的。”

然后向周防小姐伸出了手。

但是,这是不是周防小姐所希望的事,没有考虑过。

发生意外的话丢下自己逃跑,用平静的脸说出这样的话的她,在紧急关头也有可能会向我求助,但是如果不是这么回事的话,她就是想让我做什么事。

“看不见的手”

但是,或许是由于进入了水中所以反射率发生了变化,或许是由于我制造出的泡沫使得水的透明度发生了变化,本应该看不见的手,我清清楚楚地看到了。

把周防小姐的全身,不是像食人鱼而是像鳗鱼一样缠住的,紧紧缠住的手可以看到了——但是,把那只手剥下来,不是我要做的事。

我应该做的事情是,把抓住周防小姐的那只手——用我的手握过来。

握住像是在求助一样的,孩子的手。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-11 20:39:00 +0800 CST  
008

录入 BID 阿良良木海

後日談と言うか、本事案のオチ。

高校時代、専門家の忍野メメから、怪異現象を殴る蹴るの暴力で解決しようとする愚かさをさんざん説かれた僕なのに、危うく、またしても同じミスをするところだった——何が『僕とて高校生の僕ではない』だ、怪異が見えようが見えまいが、まったく同じことをしているんじや、まったく無意味じゃないか。

勘違いが多いのも、高校時代のまんまである忍が水難事故の五件中四件までは怪異が絡んでいる、事故ではない事件だと言ったとき、僕は自然と、『見えない手』を見ていない子供の水雞が、事故の一作なのだと早とちりしてしまったが、そうではなかったのだー一『見える』『見。えない』は、本人の資質や状況による、ただそれだけのことだった。

証言するのがふたりでも、ひとりでも、不思議じゃなかった。

では、忍が省いた『事故の一件はいったいどの件だったのか——それは、『最初のひとり』のことだった。

お見舞いに行ったが会うことも叶わなかった、面会謝絶で意識不明の子供だ——その一件目のみが事故であり、あとの四作が事件だった。

怪異現象だった。

とまで言ってしまえば、勘のいい人間なら、あっけなく真相に到達できるだろう……、僕がいかんせん純過ぎた。

要するに、これは、あとの四件一一あとの四入の子供を水中に引きずり込ん『見えない手』は、『最初のひとり』の手だったというお話なのだ。いや、引l ずり込んだという言いかたも、いまいち正確ではない。

その手はただただ、助けを求めていただけなのだから。

「生霊みたいなものね。水に取り憑いた生霊。道理でいつまでも意識が戻らないわけだわ。その子の意識は、自分を溺れさせた水そのものとなって、ここでっと、溺れ続けていたっていうんだから——」

水から上がった周防さんはやる瀬なさそうにそう言った。

バスタオルで身体を拭くと、抗いた部分から人間の肌に戻っていく。

「——どれだけ苦しかったんだろう。たった数分溺れるだけで、わたしなんて死んだほうがマシ』って、久し振りに思っちゃったわよ」

「……魂が抜かれたようだ、って、僕の後輩が言っていました」

そんな遠いヒントじやあとても気付けっこないけれども、しかしまあ、察すろ者はそこでしていたのかもしれないー一魂は、抜かれたのではなく、溺れ読けていたのだ。

だから一一財けを求めた。無我夢中で。
夢中で——水中で。

水そのものとなって。

「子供にしか助けを求めなかったっていうのも、切ない話よ。大人は信用されてなかったってことなんだから。」

「⋯⋯⋯⋯」

共働きの両親に、よく言えば放任気味に、悪く言えば放置気味に育てられていたその子にとって、大人は助けを求める対象じゃなかったと言うのであれば、確かに、救いはない。

昨日、川の流心まで浸った僕には、完全に無反応だったことを一一むしろ息。を潜めていたがごとく、その子の気配がなかったことを思うと、自省に近い惑情さえ生まれる。

ああ、そうか。

かつては高校生になってもなお小学生と楽しく遊んでいたくらいに精神的に幼かった僕は、しかし今となっては、精神的に未熟なだけの、立派な大人だってことなんだから。

なれるものになるしかない。

職業に限った話じゃなくって、大人になるとは、そういうことなのかもしれない。

時間を見つけて、北百蛇神社に参拝したいと思っていたけれど、思っている。だけで、一向に足が向かない理由がわかってしまった気がしたー一もしも今の僕に八九寺真が見えなくなってしまっていたらと思うと、それだけで足が竦むのだ。

だが、そんなことを思っている時点で、もう僕にはいろんなものが見えななってしまっているのかもしれないー一神原の視野が広がったのとは逆に、僕の視界は、驚くほど曇ってしまっている。

透明度はゼロに等しい。

大人というならば、僕よりも年上である周防さんに、『見えない手』が反応したことだ——四人の子供達を水中に引きずり込んだのと同じように、助けを求めたことだ。

それを、魂だけの存在になった『最初のひとり』の生存欲求が、『人魚の肉』を求めたからと解釈することもできるだろうけれど、僕の解釈はそれとは違う。

会うことこそ叶わなかったものの、周防さんは病室を訪れている。

花を携えて、たとえ話が聞けなくとも、顔を見ようとした。

ただのプロフィールじゃない、ただの捜査情報じゃない、生きたひとりの人間として、重体の子供と向き合おうとした——救おうとした。

そんな真摯な思いが届いたからこそ、大人である彼女に、『見えない手』はすがりついたのだ——彼女を追って飛び込もうとした僕を頑なにはね除けた川が、周防さんのことだけは、手放そうとしなかった。

……いや、本当に反省だよ。

たまたま出会った後輩と盛り上がっちやつて、見舞いを先輩任せにしてしまつていたために、いらぬ窮地を招いてしまった一一高校時代ならかろうじて許されたミスかもしれないけれど、しかし、公僕としてはそれだけで辞表ものの許されざるミスである。

いや、むしろ、誰でも彼でも助けようとしていた高校時代の阿良々木暦のほうが、まだしも許容できたくらいだ……、僕の中に、『意識不明の子供を見舞つても、自己満足にしかならない』なんて斜に構えた気持ちが、一ミリもなかったとは、とても言えない。

笑わせる。

自己満足こそ、僕の生き甲斐だったはずじゃないか。

「あんまり自分を責めないでくれるかな。それをしたいのは、むしろわたしのほうなんだから一一新入りのキャリアさんに、みっともないところを見せちゃつて、死にたいくらいよ。死ねないけど」

だいぶん入間の姿に戻ってきた周防さんは、ごろりと河原に、大の字になつて寝転がったーーどうやら、タオルで拭ける限りの水分は拭き取ったので、あいなもとは日向ぼっこでじっくり乾かそうという寸法らしい。

さすが、体質との付き合いかたは慣れたものである。

人魚的には、日光浴というより、甲羅干しって感じなのかな。

「わたしが真相に気付いたのも、溺れてからのことだったしね。溺れたのなんて、らめ初めてプールに入ったとき以来だったから、逆に新鮮で、ショツクで関いちやつただけ——ダイイングメッセージみたいなものよ」

人間の思考力は死の瞬間、信じられないような羽ばたきを見せるというあれか……、だとすれば、死にたい放題の死に体である人魚には、実は結構有効な思考法なのかもしれなかった。

僕も結構、死に際に名案(迷案)が閃くことが多いけれど、あれはそういう理由だったのか……、五年越しの謎が解けたぜ、今更のように。

「ぜんぜん自慢できる思考法じゃないけどね。それに、最終的にあの子の手を取ってあげたのは、阿良々木くんじゃない。それはわたしにはできないことだつ川からはもう上がったというのに、沈む一方の僕を慰めるように、そう言ってくれた周防さんだけれど、それは事実ではあったが、慰めにはならなかった。」

救いを求めて握りしめてくる子供の手を握り返してあげられなかったのは、人魚化した周防さんの手が鰭になっていたからという、単にそれだけの理由なのだから。

だから、周防さんは、僕を水中へと招いた。

拒絶される大人でしかなかった僕を、のみならず、あろうことかウォータペッドをがんがん殴りつけていた僕を、『人魚の歌』で、水の世界へと招待した——救いを求める魂の内部へ。

だから、僕は代わりを務めただけだ。

周防さんの代わりに、周防さんに助けを求めた子供の、手を握ってあげただけだ——それだけでよかった。

それだけで、川の流れは正常に戻った。

溺れかけていた僕を、逆に周防さんが引き上げてくれた。ピラニアの牙にくわえられる形になったので、研修のために新調した背広は、ずぶ濡れになっただけでなく、ずたずたになってしまったが。

もちろん命には代えられない僕の命にも、溺れた子供の命にも。


楼主 星期亿  发布于 2017-02-12 10:28:00 +0800 CST  

「阿良々木くんのお陰で、あの子の魂も、きっと肉体に帰って行ったでしよう……、これで峠は越すでしょうし、遠からず意識も戻ると思うわ。あとはお医者さんの腕次第ね!

「……本人には、他の四人の子供達を引きずり込んだって自覚に、ないんですよね?」

「さあね。無玩夢中でつかんじゃってただけだと思うけれど……、なに?骨折レペルの大怪我をした子もいるんだから、助けを求めただけであっても、その罪は背負うべきだって言っの?」

「いえ、もちろん、そう言いたいわけじゃないんですけれど」

「キャリアさんらしいお堅い発想だね」

「違いますっては」

ただまあ、僕の高校時代の経験が、単純に『溺れた子供が可哀想』で済ませることを、よしとしないだけだ。しかし、こういう釈然としない思いと向かい合うために、賞は警察官になったのだという気もする。

「ま、ここはこの先に免じて、許してやってよ。大人のわたしにともかく、四人の子供に関しちや、溺れた時点で離してあげてたみたいだし……、あの子の魂が肉体に降ったんなら、もうこの川で水難事故が多発することもないだるうからさ。封鎖されることもなく、この河川数は、仲間と一緒にキャンプやフィツングをする場所であり統けるってわけだ。めでたし、めでたし」

昔話みたいにに手早くまとめて、周防さんは、「だいぶ乾いたし、服、取ってくれる?」と、話を逸らしたーーやっぱり子供に甘いな、この人。
まあいいさ。

僕も子供嫌いってわけじゃないーー少なくとも、高校生の頃はそうだった。

「あれ?周防さん。そう言えば、水着を下に着て来てましたけれど、泳いじゃったその上からまた、服を着るんですか?」

「あ。しまった。下着持って来るの忘れちゃった。また」

「あなたが子供ですか。またって。いつものことみたいに」

「うーん。もう気持ち悪いし、ピラニア化したときにほとんどにだけちゃってるし、水着は脱いじゃおっかな……。ごめんね、阿良々木くん。まだ知り合って間もないのに、こんなあられもない姿を見せちやって」

「気にしないでください。知り合ったばかりの女性の半裸を見るのには慣れています」

「どんな人生よ」

結局、周防さんは、はだけた水着を十分に乾かした上で服を着直した。見た目には凜とした佇まいになったので、未だ生乾きでぼろぼろの背広を着ている僕よりは、よっぽど刑事っほい。

「それじゃ、署に戻って報告しよっか。そうしたら、きっとご褒美に、誤長から次の仕事がもらえるはずだから」

自身がれながらも、ひとりの子供の魂を救おうとした直後に、そんなビジネスライクな姿勢を見せられても説得力になかったが、しかしその説得力と同じくらい、異論もなかった言々しいデビュー戦の失点を回復するためにも、次こそはこの先華にいいところを見せたいといいう気持ちもあった。

「ん。あれ?ちよっと待ってくださいよ。周防さん」

「なに?この川に、まだ何か?キャンプでもしたいの?だったら今度、課長に申請すれば?歓迎会ってことにして」

「いえいえ、そうじゃなくって……、確かに、もうここで水離事故が多発することはないかもしれませんけれど、でも、なんにしても、最初の一件は、他の四件とは別件なんですよね?四人は、救いを求める『見えない手』に引きずり込まれたとして……、意識不明になった『最初のひとり』は、いったいどうしてれたんですか?」

火憐や神原の話を聞く限り、にれでこの場所で、そんな事故は一件だって起きていなかったといいうのに、その件に関してだけは、『ただの水難事故』で済ませてしまっていいのだろうか。

そんな疑問に周防さんは、「そりゃまあ、阿良々木警部補。わたし達の仕事は、不議を風説のうちに処埋することだけれどさ」と呆れたように頭をかいて、「ひとっくらいは不思議が残らなきや、寂しいでしょ」

そう言った。

それも確かに、大入のものの見方だった。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-12 10:28:00 +0800 CST  
楼上两层算是高能吧?

楼主 星期亿  发布于 2017-02-13 03:04:00 +0800 CST  
008

翻译 BID 标准正交基

后日谈,或者说是本次的结局。

高中时代我经常希望用暴力来解决怪异问题,专家忍野咩咩为此经常教训我。然而这次,我又险些犯了同样的错误——“我已经不是高中时代的我了”完全是没有意义的话,不管是不是怪异问题,我也总是做着同样的事。

和高中时代一样,也经常犯错误。

忍说五件事中有四件都和怪异现象相关,不是事故而是事件的时候,我自然而然地把没看到“看不见的手”的孩子的水难当作了事故,但实际上不是如此——“看得见”“看不见”,仅仅是由于个人的资质和情况不同而已。

做出这样证言的人无论有一个还是两个,都不是什么值得惊讶的事。

究竟哪一件是事故呢?——其实,是最初的一件。忍没有告诉我这一点。

没有恢复意识的那个孩子,也就是那个我们想去看望但是被告知谢绝会面的孩子——这一件是事故,后面的四件都是事件。

是怪异现象。

直觉敏锐的人听到这里,应该已经明白是怎么一回事了吧……我还是想得太简单。

简单地说,在后面的四起案例中,把四个孩子拽到河底的“看不见的手”,其实是“最初的一人”的手。不,现在看来,“拽到河底”这个说法也是错误的。

那只手,只是在求助。

“像是生灵一样的东西吧。寄居在水中的生灵。怪不得那个孩子一直没能恢复意识。他的意识变成了这条河,这条使他不幸溺水的河,就是说,他还在溺水中。”

已经上岸的周防小姐闷闷不乐地说道。

周防小姐用浴巾擦着身体,擦干的部分变回了人类的肌肤。

“——多么痛苦啊。仅仅溺水了几分钟就觉得生不如死,我已经好久没有求死的想法了。”

“我的后辈说,就像是魂被抽走了一样。”

虽然这是一个很隐晦的提示,但是一旦想通了就会觉得的确如此——魂没有被抽走,而是依然在溺水。

所以——追求财富。忘我梦中。

梦中——水中。

变成了水本身。

“为什么只向小孩求助呢,答案很让人悲哀:因为信不过大人。”

“……”

双亲因为都要工作,所以对那个孩子采取了放任不管,说难听一点就是放置不管的态度。因此,那个孩子不会把大人当成求助的对象,确实,无法拯救。

昨天,那个孩子对潜入河中心的我完全没有反应,甚至故意掩盖住了自己的气息——我应该对此反省。

是啊。

以前,我是一个能与小学生一起快乐玩耍的幼稚的高中生,现在,虽然精神依然不成熟,但是我已经是一个真正的大人了。

只能成为能成为的人。

不仅仅是职业,成为大人也是如此。

虽然我一直想抽空去北白蛇神社参拜,但是却一直没有行动,事到如今我终于知道我没有去的理由了——一想到我会不会看不到了八九寺真宵了,我就腿脚发软。

或许,就在我想着这些的时候,又有一些东西在我的视野中消失了——神原的视野不断扩大,相反,我的视野里布满了乌云。

透明度接近于零。

虽然周防小姐的年龄比我要大,但是“看不见的手”却对周防小姐起了反应——是为了求助,和把前四个孩子拽到水中是出于同样的目的。

可以把这个现象解释为“最初的一人”出于生存欲望而想吃到“人鱼的肉”,但是我还有另外一种解释。

周防小姐虽然没能见到那个孩子,但是去到了病房。

就算无法说话,至少可以看一看他的脸,周防小姐为此带着花去看望他。

不是为了采访,也不是为了调查,只是作为一个活生生的人,来看望一个重病的孩子——希望这个孩子能够醒来。

正因为她有着这样诚挚的心愿,“看不见的手”才会伸向她——虽然我也跳入了河中,但是河一直紧紧地抓着周防小姐不放手,并且极力排斥我。

真的该反省了。

为了与偶然相遇的后辈谈话而把看望孩子的任务交给了前辈一人,才招致了这样的窘境——如果是在高中时代,这样的失误或许可以原谅,但是,作为公务员,这样的失职是绝不能被容许的,甚至应该直接递交辞职报告。

高中时代的阿良良木历试图帮助所有人,对这样的人来说,或许是可以原谅的吧……因为我有着这种想法“就算去看望了失去意识的孩子,也只是自我满足罢了”,所以不可能不犯这样的错误。

搞笑。

我的生存意义,不正是自我满足吗?

“不要责备自己了好吗。我才是想要责备自己的人——不成体统的一面被来研修的新人看到,想死的心都有了。虽然死不了。”

周防小姐已经基本变回了人的形态,手脚摆成“大”字躺在河岸上——看起来,能擦干的部分已经用毛巾擦干了,剩下的水分就在太阳下慢慢晒干。

果然,周防小姐对自己的体质已经很熟练了。

对于人鱼来说,“晒背”比“日光浴”更加贴切。

“我也是溺水以后才注意到真相的。从第一次进入游泳池以来,我已经好久没有溺水过了,反而感到溺水有些新鲜——可以看到像是死亡讯息一样的东西。”

人在濒死瞬间思考能力会大幅上升……这么看的话,对于想濒死就能濒死的人鱼来说,这是一个相当不错的思考方式。

我在濒死的时候脑中闪现过了很多画面,也是由于这个原因吗……困扰我五年的谜团终于解开了。

“这可是我引以为豪的思考方式。还有,最终握住那孩子的手的人,是阿良良木君啊。这是我无法做到的事。”

虽然现在已经上岸了,但是我也曾一度沉入河底,因此周防小姐用这样的话来安慰我。这也算是事实吧,但是我没有得到安慰。

周防小姐没能握住那只求助的手,只是因为在人鱼化以后手变成了鳍这种单纯的理由。

所以,周防小姐才把我叫到水中。

我是一个被拒绝的大人,不仅如此,还是一个用暴力拍打河面的大人,周防小姐用“人鱼的歌”,把我召唤到了水中的世界——寻求救助的灵魂的内部。

所以,我只是帮周防小姐完成了这一动作而已,仅此而已。

代替周防小姐,握住那个孩子的手,那个向周防小姐求助的孩子——只有这些就足够了。

只做了这些,河流就恢复了正常。

周防小姐把溺水的我拉上了河岸。为了研修而新做的衣服,由于被食人鱼的牙齿衔住,不仅变得湿漉漉,还变得七零八落。

当然,这点损失远远比不上人的性命。不管是我的命,还是溺水的孩子的命。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-13 16:38:00 +0800 CST  
“多亏了阿良良木君,那孩子的魂应该已经回到肉体里了。已经没有了生命危险,很快就会恢复意识吧。剩下的就看医生的了。”

“……那个孩子知不知道他把另外四个孩子拽到了水里?”

“谁知道呢。我觉得那只是在忘我的状态下做的事。什么?只是因为求助,就要背负把别的孩子弄骨折这样的罪名吗?”

“不,我并不是这样想的。”

“如此生硬的想法,果然是职业人士的风格。”

“都说了不是了。

只是,高中的我只会认为“溺水的孩子真可怜”。这样解释虽然偏离了本意,但是我察觉到了我已经变成了一名警察,这也算是收获。

“不过,就先在这里原谅他吧。先不提我们这次,在那四个孩子溺水的时候,他似乎是想要帮助他们逃脱的……既然那个孩子的魂已经回到了肉体里,那么之后这里就不再是水难多发地了。这里将不会被封锁,而是将继续作为同伴们一起野营的场所。可喜可贺,可喜可贺。”

像讲述着往事一样。周防小姐向我说道“差不多干了,可以帮我拿一下衣服吗?”——这个人,真的很疼爱小孩子啊。

好了。

我也并不是讨厌小孩子——至少高中时是这样。

“诶?周防小姐,我记得你是在衣服下面穿着泳装来的不假,可是完事以后为什么又在衣服下面穿着泳装呢?”

“啊。糟了。又忘记带内衣来了。”

“您是小孩子吗?还说是‘又’,难道每次都这样吗”

“嗯—。因为变成食人鱼以后觉得很恶心,所以穿泳装的时候干脆就算了吧。对不起,阿良良木君,明明才刚认识的,就让你看到了这么不成体统的事。”

“请不要在意。我已经习惯了看到刚认识不久的女性的半裸姿态。”

“什么样的人生啊。”

最后,周防小姐在干透的泳装外面直接穿上了衣服。因为外表上看起来更严肃一些,所以比起还穿着湿漉漉的西服的我来,还是周防小姐更像一名警察。

“回警署报告吧。这样的话,不仅能得到表扬,还能得到下一个工作任务。”

刚刚救回了一个孩子的魂就说这种像是商业论调的话,显得有些没有说服力,但是同样地,也没有什么异议。为了能够挽回首次工作中的失误,下次就把工作做好来给这位前辈看吧。

“嗯?请等一下,周防小姐。”

“什么?这条河里还有什么吗?想野营吗?那我下次向科长申请一下?当作是欢迎会”

“不不,不是说这个……的确,以后这里将不再是水难多发地,但是,第一件与后面的四件不同吧?那四个人是被“看不见的手”拽到了河里。但是,还没有恢复意识的“最初的一人”究竟是怎么回事呢?”

根据从火怜和神原那里听来的情况,这里本应该是连一件事故都不会发生的地方。把这件事当作“单纯的溺水事故”真的可以吗?

对于这个疑问,周防小姐有些吃惊地挠了挠头,“这个嘛,阿良良木警部补。我们的工作,是在谣言还没有造成后果之前就粉碎掉。”“如果连一件不可思议的事都没有了的话,那不就太寂寞了吗?”

这样说道。

这确实是大人的观点。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-13 21:46:00 +0800 CST  
石人

录入 BID 零崎葱识


001

兆間臨がゴーレムだと言われても、すぐには鵜吞みにできなかった。その時点で僕は、風説課にどういった入材が集められているのかを知らされていたけれど、しかし、実際に会ってみた小柄な女性の正体がゴーレムだと言われても、お決まりのジョークだとしか思えなかった。そんな決まりはないにしてもだ。

階級は警部、年齢は二十九歳、そしてその正体はゴーレム。

笑うべきなのかどうか迷ったけれど、笑わなくて本当によかった。

どちらかと言うと妖精のようにふわふわした雰囲気の人なのだが、それは作り手の趣味なので、触れないで欲しいとのことだった一一作り手とは、この場合、彼女の祖父母を指す。

本来の彼女は、小学生の頃に大病を患い、命を落としたらしいーー『死にかけた』ではなく、『死に瀕した』でもなく、実際に死んだ。心肺が停止し、瞳孔が開き、筋肉が硬直し、血流が滞り、脳細胞が萎縮した。

死んだ。

どんな楽観的な検視医が見たところで、完全にお亡くなりになった。

けれど、彼女の魂までが滅びる前に、彼女の祖父母は、その尻尾をがっしとつかんだ一一そして、あらかじめ準備してあった泥の中へと混ぜた。十分に馴染むまでかき混ぜて、泡立てて、泥と意識が分離不可能になったのちに、彼らはそれを、人の形に練り上げた。

孫の形に練り上げた。

髪の一本ー本に至るまで、泥で作った。

そうして完成したのが、あろうことかあるまいことか、 ゴーレム•兆間臨でぁる。

「うん。ですから、外側は人間なのですけれど、これはフィギュアみたいなもの でして——中身はあますところなく、泥がぎっしり詰まっています。見てくれ通りではない土くれです。年齢に合わせて、一応、ちよこちよこ作り変えたりはしていたんですけれど、そんな祖父母も、私が中学生の頃に亡くなりました——自分達の分の泥人形は用意していなかったんですね。それとも私で使い切っちやったんですかね。ですので、私の外観は、その当時のままで固定されてしまっているというわけです」

当時は大人びていると評判だったのですけれどねえ——と、兆間臨はどこまでもとぼけたことを言うのだった。

「まあ、これはこれで不死身みたいなものです。私の魂が、いつまでこの泥人形に固定されているのかは定かではありませんけれど、阿良々木警部補の研修期間中くらいは持つでしょうから、どうかよろしくお願いします。ベビーフェイスだからってこの先輩をなめないでくださいね。これでも、見た目に引っ張られることなく、精神年齢はきっちり育っていますので」

初対面で、そんな釘を刺された。

一応、こちらも約六百歳の幼女を知っているので、その点ご心配には及ばないけれど、僕が連想したのは、吸血鬼幼女ではなく人形童女のほうだった——そう、一時期、阿良々木家で居候生活を送っていた斧乃木余接である。

もっとも、彼女の場合は、魂の入っていない人形だった。

泥人形ならぬ死体人形である。

ゆえに、魂の入った入形というのが、いったいどういう存在なのか、僕にはよくわからなかったーーたぶん、わかることがないまま、研修期間を終えることになるのだろう。

理解し合うには、四ヵ月という期間は短過ぎる。

否、一生かけても難しいだろう。

たとえ、不死身同士だったとしても、似たような過去を背負っていても、僕達がそれを共有することは決してできないのだから。

人間と人間がそうであるように。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-14 00:28:00 +0800 CST  
【科普】
ゴーレム(Golem):石人,典出希伯莱传说中用粘土、石头或青铜制成的无生命的巨人。注入魔力后可行动,但无思考能力。
鵜呑み(うのみ)にする:盲目听信

楼主 星期亿  发布于 2017-02-14 00:32:00 +0800 CST  
渣翻 BID 阿良良木海=微博ID小生木海

据兆间临自己所说,她是石人,当然这也不是盲目听信道听途说啦。那是我在辟谣科收集材料时,了解到的情况。但是,身材短小的我居然真的会遇到比我身材还短小的人偶大小的石人,是这样的女人啊。通常想来只是一个笑话吧。不过,这次是真的。原来那种小概率事件也不是不存在的啊。

阶级是警长,年龄是二十九岁,而其原形是石人。

虽然这种情况下是不应该笑的吧,不太清楚啊。但是,没有真的笑出来,真是太好了。

怎么说呢,像是妖精一样毛茸茸的,自带那种轻飘飘的氛围的人,但那是制造者的兴趣,所以不希望触摸到这样的事情——所谓的制造者,在这种情况下,是指她的祖父母。

本来呢,她在还是小学生的时候患大病,好像失去了生命——不是‘濒死’,而是‘陷入死忘’,那种状态,实际上也不能说就是死了。虽然心肺停止,瞳孔打开,肌肉僵硬,血流停滞,大脑细胞萎缩。

是死了吧。

是让怎么样都保持乐观的验尸官看到,都会判定为完全死亡的那种死吧。

但是,在她灵魂的飘散消逝前,她的祖父母就在那个节骨眼上,在预先准备的泥中混入了这样的她的灵魂。充分地搅拌到了,起泡,泥和意识无法分离,他们把泥和灵魂融合混杂,做出一个人的样子。

对孙女的形体反复推敲。

头发丝也是一根一根用泥捏造出来的。

最后终于,大概算是完成了吧?兆间临? 石人,她成为了这样的存在。

“是啊。所以说呢,从外表来看像人形手办那样的东西呢——内容物并不完全是这样,不过完全是泥做的呢,这样说也不错。看起来应该也不完全是街上到处可见的土吧。就年龄方面,暂且大致是符合的,但我还是在很多方面和原来的我有所改变啊,也是拜那种祖父母所赐,我死的时候还是一个中学生呢——自己的泥土部分的人形没有准备呢。那或者是我没有做诚恳的祈祷打动他们才落得这般吗?总而言之,在那之后,我的外观,就被固定成了当时的样子。

当时这是是大人视角的评价。不过,兆间临啊——无论到哪都装傻的说。

“嘛,总之这就是个不死身之物。我的灵魂,大概一直会被这泥偶人的外形被固定吧,虽然不能完全确定,但是在阿良良木警部补短暂的研修期间大概还是会保持类似的状态吧,所以还请多多关照。不要因为是幼女的身体所以小看我这个前辈哦。因为,即使外观上没有显著的增长,精神年龄还是有好好地在成长发育的。”

在初次见面时,被那钉子般的锐利刺痛了。

姑且,我这边也是认识约六百岁的幼女的,所以这一点请不用担心。不过呢,我联想到的更多不是吸血鬼幼女,而是人偶童女那一方——没错,就是那在一段时期内,寄住在阿良良木家生活起居的斧乃木余切。

但是,她的话,说起来是没有灵魂的人偶吧。

不是泥人偶而是作为尸体人偶存在的哦。

所以,灵魂装入人形之中,到底是什么样的存在,我还不太清楚。大概,直到研修时期结,我都不可能明白了。

在我看来,想要理解透彻这件事,四个月的时间还是太短了啊。

不,就算是用一生去感悟,也是过于困难的一件事吧。

即使,同样是作为不死之身,背负着相似的过去,也绝对不会有人是能够完全分享彼此的一切的。

人类与人类之间就是这样的啊。


楼主 星期亿  发布于 2017-02-14 03:11:00 +0800 CST  
不会日语的我机翻脑补再给不会日语的我校对的这样的我又把石人的001翻译给肝了所以各位还能看的下去?快来接锅吧(滑稽

楼主 星期亿  发布于 2017-02-14 03:15:00 +0800 CST  
002
录入 BID 零崎葱识


通り魔が出たという話だったので、それは捜査一課とかの仕事じゃないのだろうかと思ったけれど、しかしどうやら、『通り魔』という怪異のことだったらしい。

直江津高校の通学路での出来事だった。

そう、あの直江津高校だ。

下校中の高校生が、背後から鋭利な刃物で切りつけられる事件が、連続して起こったそうだ一一それが本当だとしたら、全国紙で報道されるような大事件だけれど、今のところそうなっていないのは、被害者の高校生達が、大振りのナイフを携えた悪漢を目撃していないのみならず、切られたのが制服だけで、その背中には、傷一つついていないからである。

被害はせいぜい制服に留まっている。

むろん、悪漢が実在するとなれば、犯行がエスカレートする可能性もあるのだから、どう考えても放ってはおけないが、しかし、歩行中の人間を、背後からとは言え気付かれないよう切りつけて?制服だけを切るなんて芸当が、悪漢(たとえ善人でも)にできるとはとても思えない。

一例や二例ならかような奇跡もあるだろうが、被害者の高校生は、十数人単位である——人間がやったのだとしたら、石川五ェ門級の、達人の域だ。

奇跡ではなく神業である。

ただ、人間がやったのだとしたら大事件だが、人間がやったのではないとしたら、それはそれで大事件である。

今のところは風説で済んでいるけれど、しかし、『通り魔』なんて怪異が通学路にいるとなれば、学校の存続にかかわる。

卒業生として捨てては置けない。

解決しなくてはならない。

いや、僕は別に、そこまでの愛校心のある生徒じゃあなかったけれど......、むしろ、通っていた頃の大半は、あの進学校のことが嫌いで嫌いでしょうがなかつた。

もしもどうしても地球に隕石が衝突しなければいけないんだったら、この学校に落ちろと祈りながら授業を受けていた一一その当時の荒んだ気分を思い出してみると、なんともろくでもない高校生だったことを、改めて思い知る。

どんな嫌いでも隕石を落とすことはないよ。

まったく、よく卒業させてもらえたものだ。

偏差値教育の被害者とも言えるいけ好かないエリート達に、上から目線ならぬ下から目線である種の憐れみを覚えながら高校生活を送っていた僕が、まさかその五年後、国家試験を突破したいけ好かないキャリアとして里帰りをすることになろうとは……、当時の僕が今の僕を見たら、きっとぼこぼこにぶん殴っている。

でもなー、昔のほうが楽しかったって思うんだよな一。

ぴかぴか光ってんだよなー、思い出。

は一あ。

「何をこれ見よがしにため息をついているのですか?阿良々木警部補」

と。

現場に向かう道中、覆面ではないパトカーの助手席から、兆間先輩が訊いてきた一一ハンドルは僕が持っている。運転は嫌いじゃないので、ハンドルを任せてもらえたときは嬉しかったのだが(パトカーだ!パトカーだ!)、兆間先輩が横合いから結構あれこれ口を挟んでくるので(『ウインカーを出すの遅くありませんか?』『こっちの道のほうが近いですよ?』)、あまり楽しくない。

まちまちの周防さんと違って、この人は僕を、一貫して『阿良々木警部補』と、階級付けで呼ぶ一一自分が警部なので、そうすることで、いちいち上下関係を示しているようだ。
そんな生意気な坊やに見えるのかね、僕は。

「私は周防ちゃんほど甘くありませんから。びしばし鍛えますよー。未来の課長 さんを。いや、署長さんを」

「そこまで出世できるとは限りませんよ。僕みたいないい加減な奴が歩くには、エリート街道は結構険しくて。トラップ尽くしで、落とし穴だらけで。あっさ り脱落しちゃいそうです」

「エリート街道は酒池肉林だと思っていましたか?まあ、脱落したそのときは未来の下っ端として、風説課が拾ってあげますので、ご心配なく」

「別に僕、地元志向、そこまで強くないんですけど……」

ぜくぜくたいくらいだ

楼主 星期亿  发布于 2017-02-15 23:58:00 +0800 CST  
ただ、兆間先輩はそうではないようで、「またまた、そんな悪ぶって。仕方ありませんねえ、若い子は」と、僕のややこしい葛藤を理解してはくれなかった——あと、どうも兆間先輩には、必要以上に先輩ぶる癖があるようだ。

先輩ぶると言うか、大入ぶると言うか。

中学生のときで止まっているという外見年齢を、そうすることでカバーしようとしているのかもしれない。

だとすれば、そこで気分を害するのも、それこそ、大人気ないというものだ。

ちなみに、直江津署での研修期間中の、僕の教育係(厄介ごとを押しつけられた被害者とも言う)は、人魚の周防全歌さんなのだけれど、今回の『通り魔』事件では、特別に兆間先輩とペアを組む運びになった。

コンビネーション。

周防さんが別件で悪戦苦闘しているというのもあるけれど、兆間先輩が、僕と同じく直江津高校の卒業生だからという理由である一一時期は重なっていないけれど、兆間先輩は、直江津署風説課のメンバーとしてだけじゃなく、直江津高校の生徒としても、僕の先輩に当たるわけだ。

先輩ヅラも快く受け入れよう。

なので、敬意を込めて、兆間先輩と呼ぶ。

正直、人生で先輩と呼んだ人がそういないので、結構これが嬉しかったりする。

「でも、ちょっと面白いです。てっきり僕は自分のことを、直江津高校始まって以来の、不死身の生徒だと思っていましたから」

「それは思い上がりもはなはだしいですねえ。不死身ではないにしても、私が把握しているだけでも、あと何人か、あの学校には妖怪変化が通っていましたよ」

「へえ……」

僕が把握しているだけでも、あと何人かいる。

その頻度でいるなら、怪異もそれほど珍しい存在ではないのかもしれない一一風説課の設立が急務なわけだ。

「ま、私とか阿良々木警部補とかみたいな例は極端ですけれど、みんなそれぞれの事情を抱えて、学校なんて通うものではありませんか? 何の不都合も感じずに悠々自適な青春を送れる高校生なんて、この世にいないでしょう」

そう言われればそうだろう。

そうだろう過ぎて言葉もない。

たとえば戦場ヶ原ひたぎは、三年のうち二年以上、『体重がない』状態で、学業を修めていた。

僕が気付いていなかっただけで、そんな生徒は他にも少なからずいたのかもしれない………、僕が絶望を覚えた一年三組にだって、あるいは。

あいつとかもそうだったのかなあ。

しかし、どうなんだろう。

僕の吸血鬼体質も、日常生活にはあれこれ不具合が生じていたけれど、肉体が泥人形だという不具合は、それとは比べ物にならないほどの困難と向き合わなくちゃならないように思える。

いったい、兆間先輩は、どんな高校生活を送ったのだろう。

「そう大変でもなかったですよ? みんな、意外と他人の事情になんて興味ありませんから一一もっとも、臥煙さんにきっちり発見されちやったところを見ますと、私の擬装も完璧じゃなかったんでしょうね」

「……臥煙さんに会ったことは?」

「ありません。おじいちゃんとおばあちゃんの、知り合いの知り合いの知り合い……、みたいな縁だったと記憶していますが」

ふむ。

周防さんも、臥煙さんには会ったことがないと言っていた・・・・・・・、人懐っこい性格をしているからそういう風には思っていなかったけれど、意外とあの元締めは、そう簡単には面会できない人なのかもしれない。

実を言えば僕だってそんな回数、会ったわけでもないしな一一そのほとんどは、斧乃木ちゃんを通してのコミュニケーションだった。

「あ。ひよっとして、兆間先輩のご祖父母の、知り合いの知り合いの知り合いの知り合いの範囲内のどこかに、手折正弦って人がいませんか? 人形使いの専門家なんですけれど」

「? 残念ながら存じ上げませんね。どなたですか?」

「臥煙さんの直系の後輩です……、 僕が知ってる死体人形の、主たる作り手で」

もしかしたらと思ったのだが、しかし、そんな奇縁はなかったようだ。それが残念と言うわけでもない。まあ、臥煙さんのネットワークは広いし、その中でも手折正弦は、忍野メメや貝木泥舟と並ぶくらいのはぐれ者だったのだから、そう綺麗には収まらないか。

「何にしても、お陰で就職できたのですから、私としては臥煙さんには感謝するしかありませんがね。この時代、ゴーレムじゃなくても就職も簡単じゃありませんから。多くは語りませんけれど、結構、尽力したんですよ? 風説課の設立まで」

「……課長と兆間先輩が、課の設立時のメンバーですか?」

「ええ。今、残ってるのはそのふたり一一他にいた創設メンバーは………、みんな、殉職しました」

「え!?」

そんな過酷な課だったの!?

と、慌てて振り向きかけた僕を、「脇見運転しなーい」と、兆間先輩は戒めた。
楽しそうに戒めた。

「冗談ですよ。彼ら彼女らは風説課を立ち上げたのちに、他の地域に異動しました。張った根は広げていかないといけませんからね。課長はリーダーシップを取るために、私は郷土愛
が強いので、直江津署に残ったわけです」

他の地域に異動……、張った根……、つまりは次なる『風説課』を立ち上げるために、か。

僕が大学で単位の履修に四苦八苦している頃、着々と、そんな裏工作は進んでいたわけだ一一いや、裏工作自体は、僕が直江津高校に通う前からもう始まっていたのかな?

となると、僕の出身地だから直江津署に最初の風説課が設立されたと言うより、兆間先輩の出身地だからこの地が選ばれたと考えたほうが、正解に近いのかもしれない。

理由がひとつである必要はないが……、まったく、やれやれ。

陰謀論を信じたくなってしまうような、世界の裏側だぜ。

裏側であり、側面だ。

もっとも、羽川翼が現在、海外でやっている活動に比べれば、臥煙さんの企みは極めて穏やかで、健全と言えなくくもない。

心配はいらない。

その点、僕が心配できるレベルを超えてるもんなー、羽川さん。

「どうしました? 阿良々木警部補。もうすぐ現場に到着しますよ。ノスタルジに浸るのも結構ですが、過去よりも現在に生きてくださいね。未来のために」

箴言だ。

ただし僕にも兆間先輩にも、未来なんてないことを考慮しなければ。

楼主 星期亿  发布于 2017-02-15 23:58:00 +0800 CST  
缓更最主要的原因是,之前翻译的大佬完成了之前答应好的“干完人鱼篇就跑”。其他的辅助原因包括最近开学和补作业,忙于仿物语,之前我搞了一点24O,不会日语机翻效率低,没有人帮忙。好了,可以继续奶了(跑

楼主 星期亿  发布于 2017-02-17 13:16:00 +0800 CST  

楼主:星期亿

字数:103663

发表时间:2017-02-04 07:53:00 +0800 CST

更新时间:2020-10-08 18:37:34 +0800 CST

评论数:315条评论

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